たまにこういう切れのいいクライムサスペンスを無性に観たくなる・・・・。
21ブリッジ
STORY(YAHOO映画より)

 マンハッタン島で、8人の警察官が殺害される事件が発生する。かつて警察官だった父親を殺害されたデイビス刑事(チャドウィック・ボーズマン)は、全面封鎖されたマンハッタンで調べを進めていくうちに、思いがけない事件の真実にぶち当たる。窮地に立たされた彼は、たった1人で事件の背後に隠されたニューヨークの闇と向き合うことになる。


感想

 私は、結局映画は人間を描いてナンボだと思っているので、恋愛映画を始め人間に焦点を当てた作品を好んで観ている。反対に人間ドラマよりも派手なアクションに重きを置く作品は、決して嫌いではないが、進んで観ようという気持ちが湧くことが少ない。しかし、人間とは贅沢なもので、そうは思いながらも硬軟様々な人間ドラマばかりが続くと、たまに派手なドンパチがメインで頭を空っぽにしたまま楽しめるクライムアクションを無性に観たくなる時がある。今回の作品は、コロナ禍で洋画の上映本数そのものが激減する中、久方ぶりの純粋なアクション映画であり、しかも巷の評判も悪くなかったため、吸い寄せられるようにして映画館の座席に座り、スクリーンに対峙することになった。
21ブリッジ.②jpg
 描かれたのは、組織の麻薬を強奪しようとするところを
警官達に見つかったため、彼らを射殺して逃げ出した2人組を犯罪者に対して情け容赦のない熱血刑事が追っかけるが、事件の背後には警察組織そのものの腐敗があったという話で、ストーリーの切れ味が良く、しかも派手で強烈な印象を残す銃撃戦や手を変え品を変えの追っかけが、無駄なく最も効果的な形で組み込まれていたため、直ぐに映画の世界に引き込まれ、最後まで飽きることなく観続けることができた。ちなみに21ブリッジとは、ニューヨークの中心であるマンハッタン島と周囲を結ぶ21の橋のことで、犯人をマンハッタン島から逃がさないために翌朝までという約束で全ての橋が遮断されたことから、このタイトルが付けられたものである。
 変に頭を使わずに観ることができ、しかもそこそこ面白かったため、クライムサスペンスの佳作と呼べる作品にはなっていたと思う。しかし、あくまで佳作どまりであり、傑作には成り得ていなかった。それはストーリーのテンポは良くても中身がステレオタイプ化したもので新味がなかったことや観客が観ていて疑問を抱くような雑な箇所が
散見されたことが原因だったと思う。要は切れがあり、飽きさせないようにできてはいたが、派手な見てくれの割に話が古かったため、映画から新鮮味を感じることができなかったのである。
 出演者も知っている俳優は、「セッション」で強烈な印象を受けたJ・K・シモンズくらいで、後は初めての人ばかりだったが、そんなところもこの作品に強く惹きつけられなかった原因の1つなのかもしれない。
 やはり映画は個性。たとえアクションやサスペンスでも、そつなくまとまった無難な作品よりも、多少欠点はあってもそれを補うほどの何か特別なものがある作品の方が、人を惹きつける力は大きくなると思うのである。

 令和3年4月18(日) イオンシネマ 80点

🌟 
のんちゃんに関する小さな部屋(シブヤデアイマショウ) 

 
 ここのところ午後9時半くらいからYAHOOでシブヤデアイマショウを検索し、リアルタイムで流れて来るツィートを眺めながら、羨ましくて堪らない気持ちになるという日々を繰り返しています。本当に観たかった。特に私は、のんちゃんだけでなく、舞台やミュージカルなどのエンタメが大好きで、他の誰よりもそれを楽しむ自信があるので、その場に立ち会えないことが残念でなりません。コロナさえなければ、少なくとも4月20日には、上京して観劇ができた筈、そうすれば、のんちゃんと井上芳雄さんが同じ舞台に立つという貴重な瞬間に立ち会えたのに・・・、
今更どうにもならないのにどうしても口惜しさを押さえることができないのです。

 さて、この文章を書いている時点(金曜の夜)では、土曜日の2公演がそのまま開催されることは明らかになっていますが、千秋楽の日曜日については微妙で、予断を許さない状況になっています。東京に緊急事態宣言が発出され、「劇場は無観客での上演に切り替えろ(さもなければ打ちきれ)」という無茶苦茶な協力要請が25日から出されることが決まったからです。25日のチケットを購入し、その日を心待ちにしていたファンの方や日々渾身のエンタテイメントを披露している出演者の皆さんの気持ちを考えると、何とかして最後まで同じ形で上演してもらいたいという思いで一杯になります。その一方で、どうしても観客を入れての上演が困難ならば、打ち切りにはせず、無観客の配信に切り替え、コロナ禍で元気が無くなっている多くの人に良質のエンタメを届けることによって、観た人に勇気と生きる力を与え、エンタテイメントの持つ力の凄さをさらに知らしめて欲しい、そんな気持ちにもなったりするのです。最終的にどうなるのか、今は固唾を飲んで見守るしかありませんが(このブログがアップされる頃には、決着がついている筈です)、できればあまり悲しい思いをする人が出ないような、できるだけ多くの人が笑顔になれるような、そんなフィナーレを迎えて欲しいと願っています。
シブヤデアイマショウ
 さて、僅か1週間という短い公演でしたが、のんちゃんにとって、自身の未来に繋がる、素晴らしい経験ができたのではないでしょうか。私は、その道のプロフェショナルなエンタティナー達と共演することによって、のんちゃんが刺激を受け、その心に火が点いたのではないかと想像しています。特にミュージカル界のトップスター井上芳雄さんや石丸幹二さん、宮澤エマさんらの生歌に近くで触れることによって、「私もああなりたい」と思ってくれたらしめたものです。今直ぐには無理でも、数年後にはそうした人達と堂々と渡り合えるようなスキルを身につけ、本格的なミュージカルで共演を果たして欲しい。もしそうなったら何をおいても駆け付けるのにと、そんな気持ちになりました。
 また、今回の公演を通して のんちゃんは多くの舞台関係者の方とお近づきになれた筈です。そうした人達の伝手で良いので、できるだけ早くまた別の舞台に上がって欲しい。ジャンルは何でもかまいません。今の のんちゃんならば、どんな舞台でも、そこに立ち観客と対峙することによってどんどん色々なものを吸収し、手に負えないくらいパワーアップ、スキルアップするような気がするのです。
 残念ながら「シブヤデアイマショウ」を観ることはできませんでしたが、その分夢が広がります。夏にパルコでの公演が控え、映画「RIBBON」の公開もありますが、もっともっと前に出て欲しいし、ファンに夢を見せて欲しい。そんなことを思った「シブヤデアイマショウ」でした。

PS,残念ながら̪̪4月25日の公演は中止になってしまいました。
  当日を心待ちにしていたファンの方や関係者の方のことを思うと本当に胸が痛みます。
     今はただ、こうした良質のエンタテイメントを自由に楽しめる日が1日も早くた訪れることを祈るばかりです。


※ 赤ポチさんは、私が以前ヤプログでブログを始めた頃(映画「ホットロード」公開の少し

 前)からの のん友で、一貫してのんちゃん(旧芸名は本名の能年玲奈さん)のことを真摯に応援
 してくれている誠実な方です。
こちらが
ヤプログ閉鎖後の赤ポチさんのしいブログドンキ
 です。
のんちゃんのファンの方は是非訪問してみて下さい。