如何にも井筒和幸監督らしい雑で荒っぽい映画だと思う。
無頼

STORY(YAHOO映画より)
 酒に溺れる父を家から追い出し、日雇いで食いつないでいた井藤正治(中山晨輝)は、1960年に安保闘争のデモに向かう学生をカツアゲして鑑別所に送られたのを機に、社会のあぶれ者として生きていた。東京オリンピックに日本中が沸く1964年、ヤクザと揉めて指を切り落とした正治は自分も極道となることを決意。1971年に網走刑務所から出所すると、虎の異名を持つ川野組組長(小木茂光)と親子の盃を交わして自分の組を構え、次々と抗争を繰り広げ武闘派として名をとどろかせる。

感想
 個人的に井筒和幸という人は嫌いではない。ざっくばらんな物言いをするので、苦手に思う人も沢山いると思うが、言っていることは至極真っ当だし、強きに靡こうとしない反骨精神のあるところは、カッコ良いと思うことさえある。また、彼は週刊現代で新作映画紹介のコラムを持っているため、毎週目を通しているが(尤も立ち読みですが・・)、そこでも決していい加減なことは書いていない。要するに井筒監督は、その容貌から伝わって来るイメージよりもずっと真面目で常識のある人なのである。
 但し、
私は彼が撮った作品をあまり高く評価したことはない。元々ピンク映画(低予算のポルノ映画)出身の監督で、1981年に漫才コンビ紳助・竜介を主役にした「ガキ帝国」で注目を浴びてからコンスタントに一般映画を撮っているが、私が観たことがあるのは、今回の作品を除けば、「二代目は、クリスチャン」「岸和田少年愚連隊」「のど自慢」「パッチギ!」「黄金を抱いて飛べ」の5本のみ。その中で比較的出来が良く、評判も良かったのが「のど自慢」と「パッチギ!」だが、その2作も含め、井筒監督の作品は荒っぽく、全体的にガサツな感じがするため、そういった雑な映画を好まない私とは、あまり相性が良くないのだ。
岸和田少年愚連隊のど自慢パッチギ
 この映画も井筒監督の作品らしく、構成がかなり雑だったため、今一つ話に乗り切れなかった。
 恵まれない家庭環境で育った男がヤクザの世界に足を踏み入れ、やがて組長にまで出世して一家を構え、老いて引退するまでが高度成長期以降の日本の現代史と歩調を重ね合わせるようにして描かれていたが、知っている役者がほとんどいないのに登場人物がやたらと多かったこともあり、それぞれの役柄の印象が薄く、人間関係も不明瞭だったため、「この人は誰なのか?」と戸惑うことがしばしばあった。要するに交通整理が上手くできていなかったのだ。そのため映画の中の誰かに感情移入することができなかったのだが、それは映画としては致命的な欠陥だったと思う。

 日本の現代史とリンクする1つ1つのエピソードにしても、どれもあまりインパクトがなく、中には尻切れトンボで終わっていると感じられるものもあったため、それらを繋ぎ合わせても映画が盛り上がることはなかった。
 また、主役の男をEXILE」の松本利夫が演じていたが、ヤクザの組長にまで上り詰める男にしては、ギラギラとしたところが全くなく、どこかボーっとしている印象さえあったため、お世辞にも適役だとは思えなかった。もっと観る者に強い印象を残せる人が演じていれば、映画から受けるイメージも多少は変わっていたかもしれない。
 こうしたことが重なり、この映画は極めて雑な映画になっていたが、それでも完全につまらなかったわけではない。下手は下手なり、雑は雑なりに愛嬌があったため、あまり深く考えずにボケっと観続けることはできたのだ。そこのところは、井筒和幸という一見ガサツに見える人間を嫌いになれないのと同じことなのかもしれない。最近、同じような題材を扱った「ヤクザと家族」という映画を観たが、出来栄えや作りの確かさは「ヤクザと家族」の方が上だったが、好き嫌いということで言えば、愛嬌があり、肩に力の入っていないこちらの映画の方に惹かれないこともない。少なくとも変な暑苦しさがなかったところは良かったと思っている。
無頼②
 ただ、「ヤクザと家族」にも言えることだが、ヤクザの世界を世間からはじかれた寄る辺ない者の居場所として肯定的に描いているところには疑問を感じた。その人間の生育環境がその後の人生に大きな影響を与えることはよく分かるが、厳しい環境で育っても社会に出てから立派に生きている人は沢山いるし、大半はそういう人なのだと思う。私はヤクザ的なものは絶対悪であり、この社会に不必要なものだと考えているので、そこのところの考え方は、この映画と大きくずれていたと思っている。


 令和3年2月20日(土) 東映シネマ  73点

🌟 のんちゃんに関する小さな部屋(のんちゃんに何を求めるのか①) 
 今回は前回以上に少し重めのテーマで書いていきます。
 ファンが のんちゃんに何を求めるのか。
 それはファン1人1人違っているだろうし、私はそれで良いと思っています。
 尤も、多くのファンが共通して抱いている思いのようなものもあるかもしれませんが・・・。
 では、私は何を求めているかなのですが、
 私の思いは、他のファンの方とほんの少しだけ違っているだろうということを自覚しています。
 私が望んでいることは、唯1つ。
 それは、のんちゃん自身の望みとも通底するのですが、
 「一生、女優の仕事がしたい」という彼女の望みが叶ううこと。
 そして、そのために少しでも多くの良作に出演し、演技力を磨き、作品の中で輝くこと、
 その1点のみです。
25ヴァンサンカン
 のんちゃんは、今演技の仕事以外にも様々な仕事を熟しています。
 と言うよりも、私が期待するような演技の仕事は全体の中のほんの一部で、
 それ以外の仕事の方が多くなっているのが現状ではないかと思います。
 それは仕方のないことだし、決して悪いことではありません。
 のんちゃんは、non.incの社長でもあるので、会社を回していかなければならず、
 もしかしたら のんちゃんの仕事が生計に直結している社員の人だっていないとも限りません。
 であれば、自身の生活のこともあるし、収入を得るための仕事を行うのは当然のことでしょう。
 また、なかなか演技の仕事に就くことができない中、ファンの関心を繋ぎ留めておくためにも
 途切れることなく話題を提供することはとても大事なので、その点でも意義があると思っています。
 ただ、それでものんちゃんのベースは女優業であり、
 そこに活路を見出すことができて初めて、これから先もこの世界でやっていけるのだ
 ということを常に意識し、1日も早く、また少しでも多くファンに作品を提供してもらいたいと思っています。
ビームス
 演技以外の仕事のうち、アート系の仕事については、
 私にはその良し悪しを判断する力はないと思っています。 
 子供の頃から図工も美術も大の苦手で、絵心など皆無の私は、
 のんちゃんの生み出す作品を凄いと思う一方で、それがどの程度の価値を持つものなのかは全く分かりません。
 だから、アートの仕事については、感心しながら応援することしかできないのです。
 演技の仕事のように、作品に心を打たれ、それが応援エネルギーに変換されることがないのは残念ですが、
 それは致し方のないことなのでしょう。
 ライブ
 音楽活動については、アート系の仕事とは正反対で、
 自分が長い間歌ってきた(職場で合唱をやっていました)ということもあり、なかなか満足することができません。
 まず、何を目指しているのかがよく分からない。
 自分自身が楽しみ、その楽しさをファンと共有するということなのかもしれません。
 そうであれば、その目的は今でも十分に達成できているような気がします。
 のんちゃんは定期的に配信ライブを行っているし、
 それに毎回参加してくれる熱心なファンの方もいらっしゃると思います。
 ただ、私は現状の のんちゃんと一部のファンの間だけで完結する世界に安住しているだけならば、
 そこから先に進むことはないだろうし、
 今ある小さな世界もさらに縮小していくだけなのではないかと危惧しています。
 私は、自分が歌っていたということもあって、
 歌うこと自体は決して悪いことではなく、むしろお勧めしたいくらいだと思っているのですが、
 もしも、のんちゃんが本当に歌を自分のキャリアの1つにしたいのであれば、
 歌っている のんちゃんを見たい人ではなく、
 のんちゃんが歌っている楽曲を聞きたい人を増やしていかなければならないと考えています。
 
 誰にでも1人か2人、好きなミュージシャンがいるでしょう。
 私も子供の頃から、荒井由実、さだまさし、サザンオールスターズ、尾崎豊、浜田省吾、ブルーハーツ等々
 色々なミュージシャンに嵌ってきましたが、1つ言えるのは、
 ミュージシャンそのものよりもそのミュージシャンの楽曲に心打たれ、それに惹かれたため、
 そうした人達の楽曲を聞くようになったということです。
 音楽とは、そういうものだし、そうであるべきだと思っています。
 だから、のんちゃんが音楽活動を続けるのであれば、そこを目指して欲しい。
 リラックスしたい時、心が疲れた時、元気をもらいたい時、或いは一日の終わりの寝る前などに
 のんちゃんの歌を聴きたいと思ってもらえるようになることが大事なのです。
 そのためには、最低限以上の実力を身に付けなければなりません。
 具体的には、発声と音程と歌唱力です。
 今、巷には音楽が溢れていて、ラジオを点けると色々な歌声が聞こえてきますが、
 その全てがきちんと楽曲として成立する、水準以上の力を持っています。
 私が子供の頃には、下手な人が歌うこともありましたが(浅田美代子さんとか・・・)、
 音楽全体の水準が高くなった今、それでは通らなくなっています。
 のんちゃんが何を目指しているのかは分かりませんが、
 熱心なファンとの間だけの小さな世界を飛び出し、音楽で認められるためには、
 何より実力を付け、のんちゃんが歌う楽曲で聴く人を魅了することが求められるのです。
   (歌について書き始めたら長くなってしまったので、次回に持ち越すことにします。) 
 
※ 赤ポチさんは、私が以前ヤプログでブログを始めた頃(映画「ホットロード」公開の少し
 前)からの のん友で、一貫してのんちゃん(旧芸名は本名の能年玲奈さん)のことを真摯に応援
 してくれている誠実な方です。
こちらが
ヤプログ閉鎖後の赤ポチさんのしいブログドンキ
 です。
のんちゃんのファンの方は是非訪問してみて下さい。